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  Burning a RedHat CD mini-HOWTO
  Morten Kjeldgaard , mok@imsb.au.dk
  and
  Peter von der Ahe , pahe+rhcd@daimi.au.dk
  v1.18, 27 December 1998
  中宿 昌彦 ,  masahiko@iname.com
  15 Mar 1999

  このドキュメントには RedHat 社から購入して得ることのできるものと同等
  の、あなただけの Red Hat Linux CD を作る方法について、ディストリビュー
  ションの構造、および、最新の RPM を含めるための手順が 書かれています。
  まず先に 必要な物は 高速なネットワークへの接続と CD ライターです。

  この文書に書かれている作業を応用すれば、Vine Linux beta 1や Linux
  Mandrake などいくつかの RedHat Linux ベースのディストリビューションの
  CD を焼くことも可能ですが、その場合 この文書中のスクリプトなどを適宜
  編集する必要があります。

  ______________________________________________________________________

  目次

  1. はじめに
  2. Red Hat FTP サイトの構造
     2.1 トップレベルディレクトリ
     2.2 "RedHat" ディレクトリ - ディストリビューションの核

  3. RPM パッケージ
  4. ローカルにディストリビューションのコピーを作成する
  5. 最新版を組み込む
     5.1 パーミッションの修正
     5.2 更新されたRPM と置き換える
     5.3 新しいhdlist ファイルの生成
        5.3.1 重要:RedHat5.2に関して

  6. 最後に: CDを焼く
     6.1 ブータブルCDの作成
        6.1.1 ディスクイメージの作成
        6.1.2 ディスクイメージのテスト
        6.1.3 ディスクに焼きつける

  7. CD からのインストール
  8. このドキュメントについて
     8.1 関連するドキュメント
     8.2 謝辞

  9. 免責事項
  10. 付録 - 用語集

  ______________________________________________________________________

  1.  はじめに

  オリジナルの CD を作りたい理由はいくつかあるでしょう。例えば、あなたは
  ケチン坊で Red Hat Linux  に払う $50 が惜しい
  とか、あるいは、現在できるすべてのアップデートがなされた 最新版の CD
  が欲しいとか・・・。こう思うのはもっともなことです。なぜなら個々のリリ
  ースの後には必ずと言っていいほど、セキュリティーがらみの物を含む修正が
  なされているからです。 updates/00README.errata
  
  をご覧ください。プラットフォーム別の 修正点(エラッタ, errata)の一覧も
  あります。参考までに、Intel アーキテクチャ用 の the Intel errata sheet
   を
  ご覧ください。

  2.  Red Hat FTP サイトの構造

  Red Hat Software は Linux コミュニティの精神に基づき、いくつかのプラッ
  トフォーム向けの Linux ディストリビューションを FTP サイトから利用でき
  るようにしており、すべて、トップディレクトリからたどることができます。

  2.1.  トップレベルディレクトリ

  RedHat Linux リリース 5.2 のトップディレクトリ (pub/redhat/redhat-5.2
  ) には、それぞれのアーキ
  テクチャ(intel、alpha、sparc)向けのディストリビューション、ソースパッ
  ケージ、アップデート、が入ったディレクトリがあります。

       SRPMS/     alpha/     i386/      sparc/     updates/

  このドキュメントでは例として i386 ディストリビューションを使用します。
  ここに書かれた手順は RedHatによってサポートされたすべての プラットフォ
  ーム (Alpha, SPARC, ppcなど)で通用するかもしれませんが、私たちは i386
  プラットフォームでしかテストしていません。(追加情報をお待ちしておりま
  す) i386ディレクトリの内容は次のようになります。 -

       -rw-r--r--   8 ftpuser  ftpusers     19686 May 27  1997 COPYING
       -rw-r--r--   1 ftpuser  ftpusers      3023 May  7 09:58 README
       -rw-r--r--  10 ftpuser  ftpusers      2751 Sep 18  1997 RPM-PGP-KEY
       drwxr-xr-x   5 ftpuser  ftpusers        96 Jul 15 08:34 RedHat/
       drwxr-xr-x   5 ftpuser  ftpusers      8192 Jul 15 08:35 doc/
       drwxr-xr-x   5 ftpuser  ftpusers      8192 Jul 15 08:35 dosutils/
       drwxr-xr-x   5 ftpuser  ftpusers      8192 Jul 15 08:33 gnome/
       drwxr-xr-x   2 ftpuser  ftpusers        96 Jun  7 02:47 images/
       drwxr-xr-x   4 ftpuser  ftpusers        96 Jun  5 12:24 misc/

  doc ディレクトリにはたくさんの情報がつまっています。最も重要なもので
  は、 HTML形式のRedHat インストールマニュアルが doc/rhmanual/manual/
  
  ディレクトリに あります。そのほかに、たくさんのFAQ、そして、HOWTO
  とmini-HOWTO がすべて入っています。

  images ディレクトリには 起動 フロッピーのディスクイメージが入ってお
  り、これらは、フロッピーディスクにコピーして使います。最も新しいディス
  トリビューション(5.2)では 2つのディスクイメージが利用可能になっていま
  す。

  boot イメージは boot.img と名付けられています。このディスクはCD-ROMか
  ら直接インストールを実行する場合に必要です。ローカルハードディスク
  や、NFS経由、またはFTPから インストールを行う場合、 supplementaryディ
  スク(ファイル名: supp.img)も、必要になります。 詳細は「``CDからのイ
  ンストール''」の項を参照してください。

  misc ディレクトリにはインストールに必要な、多くのプログラムのソースと
  実行形式ファイルが含まれています。

  2.2.  "RedHat" ディレクトリ - ディストリビューションの核

  ツリーの中で 最も重要な部分は RedHatディレクトリに含まれています。-

       drwxr-xr-x   2 ftpuser  ftpusers     24576 Jul 15 08:35 RPMS/
       drwxr-xr-x   2 ftpuser  ftpusers      8192 Jul 15 08:32 base/
       -rw-rw-rw-  59 ftpuser  ftpusers         0 Aug 15 14:21 i386
       drwxr-xr-x   4 ftpuser  ftpusers        96 Jun  5 12:24 instimage/

  RPMS ディレクトリには、Red Hat ディストリビューションの主要部分が多く
  の RPM (Redhat Package Manager)パッケージのセットという形で含まれてい
  ます。典型的な RPM パッケージには、バイナリ実行形式ファイルが適切な設
  定ファイル、および ドキュメントとともに納められています。詳しくは
  「``RPM パッケージ''」の項を参照してください。

  base ディレクトリには comps(パッケージのグループを定義するファイル
  で,インストールするパッケージの選択時に使用)や、hdlist (RPMSディレクト
  リ内の 全RPMファイルのヘッダ部分を含むファイル) といった、インストール
  の過程で必要になる いくつかのデータベースが納められています。

  hdlist ファイルを読むだけで、全てのRPMファイルを読むこと無しにパッケー
  ジ間の 依存関係を知ることができます。これは、FTPからのインストール時に
  非常に便利です。

  hdlist のもう一つの役割はパッケージ名をファイル名に割り当てることで
  す。(たとえばパッケージ名 perl :ファイル名 perl-5.004-6.i386.rpm)。
  これは、更新されたファイルを組み込んだり (「``更新されたRPMと置き換え
  る''」参照)、独自のパッケージを 組み込んだりする際には hdlist を書き換
  えなければならないことを示します。後述 の「``新しいhdlist ファイルの生
  成''」参照。

  instimage ディレクトリには、インストール手続きに必要な多くのファイルと
  共有ライブラリを備えた、ライブ ファイルシステムの骨組みが入っていま
  す。

  3.  RPM パッケージ

  Red Hat ディストリビューションの主な部分は RPMファイルのセットから成り
  立っています。典型的なRPMパッケージには、バイナリ実行形式ファイルが適
  切な設定ファイル、およびドキュメントとともに納め られています。 rpm
   は強力な パッケージ管理プログラムです。RPM フォー
  マットに納められたソフトウェアを、install (導入)、 query (調
  査)、verify (照会)、update (更新)、erase (削除)、そして build (作成)す
  る事ができます。Rpm は、導入されている すべてのソフトウェア・パッケー
  ジの情報を データベースに保持しており、 それらは、いつでも参照すること
  ができます。

  バイナリ RPM パッケージは、特定のディストリビューションにおいて動作す
  るように 作成されています。多くのプログラムは共有ライブラリに依存して
  いますから、これは重要なことです RedHatでは version 5.0 から (クリーン
  な64bitコードの) GNU standard Cライブラリが導入されています。このバー
  ジョンのライブラリは、一般に glibc (Linuxにおいてはlibc 6)と呼ばれ、
  ディストリビューションの中の実行ファイルは 、全てこのライブラリにリン
  クされています。そのため、異なるディストリビューションから持ってきたバ
  イナリファイルをインストールしても、 libc5 パッケージをインストールし
  ない限り動かないでしょう。

  RPM パッケージの名前の末尾には .arch.rpm, がつきます。 arch はアーキテ
  クチャー名で、Intel プラットフォーム用バイナリには i386が 使われます。
  インストールするパッケージに必要な共有ライブラリと マシンで 利用可能な
  ライブラリが、適合している必要があります。たいていの場合、 rpm
  プログラムは適合している事を保証してくれるのです
  が、このチェックをかわすいくつかのオプションがありますが、これらを使っ
  て依存関係を無視したインストールの強行を行う場合には、よく考えてから行
  うようにしてください。ただし、RedHatのインストール起動ディスクを使って
  いるならば、パッケージの間の適合は完全に保証されます。

  インストールの過程で、インストールしなかったRPMパッケージを発見しても
  がっかりしないでください。あとから、いつでもインストールすることができ
  ます。たとえば(rootになって) -

       rpm --install  WindowMaker-0.18-1b.i386.rpm

  RPM パッケージ の URL を知っていれば、インターネットから直接インストー
  ルすることもできます。こんな風に -

       rpm --install ftp://rufus.w3.org/redhat-contrib/noarch/mirror-2.9-2.noarch.rpm

  RPM パッケージのもう一つの形態(SRPM)には、バイナリーを作るためのオリジ
  ナルのソースが入っています。これらのパッケージの名前の末尾は .src.rpm
  のようになっており、それらは SRPMS ディレクトリに入っています。SRPM
  は、インストール用CD の中に入っている必要はありません。実際、74分
  のCDには それらを格納するスペースはありませんから、SRPM 用に別のCDを
  作ってもかまいません。

  4.  ローカルにディストリビューションのコピーを作成する

  CDライターがついたコンピュータから、アクセス可能なコンピュータの書き込
  み可能なディスクに、ディストリビューションのコピーを作成しましょう。更
  新された ファイルを組み込みたいならば、このディレクトリはLinuxマシンか
  ら書き込み可能でなければなりません。(ローカルディスクや、NFSマウント
  されたほかのコンピュータのディスク、またはJAZディスクなど)

  RedHat CD 、または FTP の どちらかからディストリビューションをコピーし
  ます。 FTP を利用する場合、正確なコピーを作成するために mirror パッケ
  ージを使用するのが最適です。
  Mirror はローカルとリモートのディレクトリ内容を比較する精巧な perlスク
  リプトです。ローカルにあってリモートにないファイルは削除し、リモートに
  あってローカルにないファイルは FTPを使用して取ってきます。 mirror プロ
  グラムは設定ファイルによって調整できます。 mirror パッケージは RPM形式
  で rufus.w3.org  等から 入
  手できます。

  mirror の設定ファイルのコピーを mirror.redhat という名前でローカルディ
  スクに作成します。ファイル上部の 適切な部分を編集してください。
  default セクションの後に つぎのように "package" を定義してください。 -

       package=updates
              site=ftp.sunsite.auc.dk
              exclude_patt=(alpha/|sparc/)
              remote_dir=/disk1/ftp.redhat.com/pub/redhat/redhat-5.2/updates
              local_dir=/jaz/redhat-5.2/updates

       package=dist
              site=ftp.sunsite.auc.dk
              exclude_patt=(alpha/|sparc/)
              remote_dir=/disk1/ftp.redhat.com/pub/redhat/redhat-5.2/i386
              local_dir=/jaz/redhat-5.2/i386

  次のコマンドを実行するとRedHat ツリーのコピーを、ローカルディスク上に
  作成します。 (注意)始める前に・・・よく考えてください。これによって
  350Mb以上のデータが転送されます。

       mirror -pdist mirror.redhat

  こうすることで RedHat FTP サイトをローカルディスクにミラーすることがで
  きます。RedHat ディストリビューションの内容は次のリリースまで変わるこ
  とがないので、ダウンロードは一度 で OK です。ディストリビューションに
  対する更新は全て updates ディレクトリで行われます。つまり、Red Hat
  ディストリビューションを 最新に保つには updates ディレクトリのコピーを
  最新に保っておけばいい ということです。この作業は次のコマンドで行えま
  す。

       mirror -pupdates mirror.redhat

  cron スクリプトを用いることで、この作業を定期的に行うことができます。
  RedHat ディストリビューションは世界中の膨大な数の FTPサーバーから入手
  可能です。それらのサイトは、マスターサイト
  をもとに、日々、更新されています。できるだけ
  近くのFTPサイトを選ぶようにしましょう。 RedHat FAQ
   参照。

  5.  最新版を組み込む

  最新版を組み込むには、rpm  コマンドの動作す
  るLinuxマシンから、ディストリビューションのあるディレクトリへの書き込
  み権が必要です。 次の3つのステップを踏んでいきます -

  1. パーミッションの修正

  2. 更新されたRPM と置き換える

  3. 新しいhdlist ファイルの生成

  updates ディレクトリのミラーを維持しているなら、このステップを踏むこと
  で いつでも最新版を含んだ CDを作成することが可能です。

  5.1.  パーミッションの修正

  不幸にも、FTPプログラムは ファイルやディレクトリのパーミッションをその
  ままにしてくれない場合があります。インストール作業中、いくつかのプログ
  ラムは CD 上で直接実行されるため、CD を焼くまえにプログラム、シェルス
  クリプト、そして 共有ライブラリにきちんと実行許可が与えられていること
  を 確認する必要があります。この作業には 次のような updatePerm スクリプ
  ト を使います。-

  ______________________________________________________________________
  #!/bin/bash

  RHVERSION=5.2

  LIST=/tmp/er3hd3w25
  CDDIR=/jaz/redhat-${RHVERSION}

  # Find all directories, and make sure they have +x permission
  find $CDDIR -type d -exec chmod -c 755 {} \;

  # Find all files that are executables, shell or perl scripts
  find $CDDIR -type f | file -f - | grep -v RPM \
     | egrep -i 'executable|perl|bourne|shell' | cut -f1 -d: > $LIST

  # Find shared libraries
  find $CDDIR -name \*.so >> $LIST

  # Make them executable
  while read file
  do
     if [ ! -x $file ] ; then
        chmod -c 755 $file
     fi
  done < $LIST

  /bin/rm $LIST

  exit 0
  ______________________________________________________________________

  5.2.  更新されたRPM と置き換える

  次の updateCD というスクリプトは updates ディレクトリの全てのファイル
  を RPMS ディレクトリにコピーします。このスクリプトは rpm のいくつかの
  カラクリを使って、updates ディレクトリの中のより新しいファイルを推定し
  ます。古くなったファイルは ${OLD} ディレクトリに移されます。

  ______________________________________________________________________
  #! /bin/bash
  # This script updates rpms in a RedHat distribution found in $RPMDIR.
  # The old rpms will be placed in $OLDDIR.
  # The new rpms should be located in $UPDDIR.
  # The architechture is $ARCH.

  RHVERSION=5.2
  ARCH=i386

  CDDIR=/jaz/redhat-${RHVERSION}
  RPMDIR=${CDDIR}/${ARCH}/RedHat/RPMS
  UPDDIR=${CDDIR}/updates/${ARCH}
  OLDDIR=${CDDIR}/old

  if [ ! -d $OLDDIR ] ; then
     echo making directory $OLDDIR
     mkdir $OLDDIR
  fi

  allow_null_glob_expansion=1

  for rpm in ${UPDDIR}/*.rpm ; do
    NAME=`rpm --queryformat "%{NAME}" -qp $rpm`
    unset OLDNAME
    for oldrpm in ${RPMDIR}/${NAME}*.rpm ; do
      if [ `rpm --queryformat "%{NAME}" -qp $oldrpm` = "$NAME" ]; then
        OLDNAME=$oldrpm;
        break
      fi
    done
    if [ -z "$OLDNAME" ]; then
      echo $NAME is new
      cp -pv $rpm $RPMDIR
    else
      if [ `basename $rpm` != `basename $OLDNAME` ]; then
        mv $OLDNAME $OLDDIR
        cp -pv $rpm $RPMDIR
      fi
    fi
  done

  # Copy new boot image files to the right place...
  for newfile in ${UPDDIR}/images/* ; do
    file=${CDDIR}$/${ARCH}/images/$(basename ${newfile})
    if [ $newfile -nt $file ] ; then
       cp -pv $newfile $file
    fi
  done

  exit 0
  ______________________________________________________________________

  5.3.  新しいhdlist ファイルの生成

  CD からインストールする際、CD 上の インストールプログラムは CD 上にあ
  る RedHat/base/hdlist という RPM パッケージの情報を記述したファイルを
  参照します。この hdlist は misc/src/install/genhdlist というプログラム
  によって 新たに生成する事ができます。次にあげるのが genhdlistを呼び出
  す updateHdlist スクリプトです。*このスクリプトは、root で実行しなけ
  ればいけません。-

  ______________________________________________________________________
  #!/bin/bash

  RHVERSION=5.2
  ARCH=i386

  echo generating hdlist...
  CDDIR=/jaz/redhat-${RHVERSION}
  GENHDDIR=${CDDIR}/${ARCH}/misc/src/install

  chmod u+x ${GENHDDIR}/genhdlist
  chmod 644 ${CDDIR}/${ARCH}/RedHat/base/hdlist
  ${GENHDDIR}/genhdlist ${CDDIR}/${ARCH} || echo "*** GENHDLIST FAILED ***"

  exit 0
  ______________________________________________________________________

  注意:メインディレクトリ(RedHat/RPMS)に更新されたファイルを組み込ん
  でしまえば、あなたのディストリビューションはもはや Red Hat FTP サイト
  のミラーではありません。(より新しいものになっています)したがって、こ
  こで間違えて、再び(mirrorコマンドで)ディストリビューションのミラーを
  実行してしまうと、もともとの古いバージョンのRPM がダウンロードし直さ
  れ、せっかく置き換えた新しいRPMは消されてしまいます。

  5.3.1.  重要:RedHat5.2に関して

  RedHat バージョン 5.2 以前のものに付属する genhdlist は、 RedHat/RPMS
  ディレクトリに RPMファイル 以外のファイルが含まれていると クラッシュし
  ます。 RedHat 5.2の RedHat/RPMS には、2つのRPMではないファイル (ls-lR
  と ls-lR.gz ) が含まれているため、問題が起こります。対策として、この
  ディレクトリからRPM以外のファイルを全て削除するか、
  misc/src/install/genhdlist.c に次のパッチを当てて make する必要があり
  ます。 このパッチを当てることで genhdlist は RPM 以外のファイルを無視
  するようになります。

  *** genhdlist.c.orig    Fri Nov 27 12:08:13 1998
  --- genhdlist.c Fri Nov 27 12:08:20 1998
  ***************
  *** 12,23 ****
  --- 12,26 ----

    #define FILENAME_TAG 1000000

  + /* Not used apparently...
  +
    int tags[] =  { RPMTAG_NAME, RPMTAG_VERSION, RPMTAG_RELEASE, RPMTAG_SERIAL,
                  RPMTAG_FILENAMES, RPMTAG_FILESIZES, RPMTAG_GROUP,
                  RPMTAG_REQUIREFLAGS, RPMTAG_REQUIRENAME, RPMTAG_REQUIREVERSION,
                  RPMTAG_DESCRIPTION, RPMTAG_SUMMARY, RPMTAG_PROVIDES,
                  RPMTAG_SIZE, RPMTAG_OBSOLETES };
    int numTags = sizeof(tags) / sizeof(int);
  + */

    int main(int argc, char ** argv) {
        char buf[300];
  ***************
  *** 26,34 ****
  --- 29,39 ----
        struct dirent * ent;
        int fd, rc, isSource;
        Header h;
  +     /* not used
        int count, type;
        int i;
        void * ptr;
  +     */

        if (argc != 2) {
          fprintf(stderr, "usage: genhdlist \n");
  ***************
  *** 74,79 ****
  --- 79,85 ----

              rc = rpmReadPackageHeader(fd, &h, &isSource, NULL, NULL);

  +           if (!rc) {
              headerRemoveEntry(h, RPMTAG_POSTIN);
              headerRemoveEntry(h, RPMTAG_POSTUN);
              headerRemoveEntry(h, RPMTAG_PREIN);
  ***************
  *** 110,115 ****
  --- 116,122 ----
              headerWrite(outfd, h, HEADER_MAGIC_YES);
              headerFree(h);
              close(fd);
  +           }
          }

          errno = 0;

  6.  最後に: CDを焼く

  察するところ、お持ちのシステムには CD ライターが付いていて、使い方もご
  存じだと思いますので、CDを焼く作業については立ち入りません。が、Linux
  システム上で CDを焼いておられるならば、すばらしいソフト、 XCDroast
   をお試しになって 見てはいかが
  でしょうか。 XCDRoastは Rock Ridge エクステンションや TRANS.TBL ファイ
  ル の生成をサポートしています。

  CD のトップディレクトリに 次のファイルとディレクトリが含まれている事を
  確認してください。-

       COPYING      RPM-PGP-KEY README       RedHat/

  次のディレクトリも役に立ちます。-

       doc/         gnome/      misc/        dosutils/    images/

  6.1.  ブータブルCDの作成

  (このセクションを書いてくれた Dawn Endico さん dawn@math.wayne.edu に
  感謝!)
  XCDroast はブータブルディスクの 作成をサポートしていないため、その他の
  ツールを使う必要があります。例として mkisofs
   や  cdrecord
  を
  使います。 これらのパッケージの最新版の RPMを
   から入手しましょう。そうして CD に焼き付け
  るイメージファイルを 作成します。このファイルは500Mb以上になりますか
  ら、十分な空きのあるパーティションを 見つけておきましょう。ここであげ
  るコマンドの例では、このイメージファイルのパスを redhat.img としていま
  す。* mount 、cdrecord. といったコマンドを使用するには root になる必
  要があります。

  (訳者注)

  実は、XCDroast のパッケージには mkisofs および cdrecord が含まれていま
  す。現在(1999/2/28) 最新のバージョンである xcdroast-0.96e パッケージを
  インストールすると /usr/lib/xcdroast-0.96e/bin ディレクトリに それぞれ
  mymkisofs-1.12b4、cdrecord-1.6.1 という名前でインストールされます。

  6.1.1.  ディスクイメージの作成

  カレントディレクトリを あなたがミラーしたディレクトリの CDのルートディ
  レクトリになる位置 (ここでは redhat-5.2/i386 ) に移動して次のように実
  行します。

  mkisofs -v -r -T -J -V "Red Hat 5.2" -b images/boot.img -c misc/boot/boot.cat -o /tmp/redhat.img .

     (訳者注 - オプションの説明)
        -v ・・・ 状況とエラーメッセージを表示します。
        -r ・・・ RockRidge エクステンション のセット
        -T ・・・ TRANS.TBLの生成
        -J ・・・ Joliet エクステンションのセット
        -V ・・・ ボリューム ID の指定
        -b ・・・ ブート イメージの指定
        -c ・・・ ブート カタログの指定
        -o ・・・ 作成するイメージファイルの名前を指定

  6.1.2.  ディスクイメージのテスト

  疑り深い人は、イメージをマウントして、チェックしてみてください。パー
  ミッションの修正や Rock Ridge エクステンションのセットを忘れていたら、
  ファイル名やディレクトリ構成が不正なため、エラーが出るでしょう。

       mount -t iso9660 -o ro,loop=/dev/loop0 /tmp/redhat.img /mnt/cdrom

  チェックが終わったらマウントを解除するのを忘れずに・・・

       umount /mnt/cdrom

  6.1.3.  ディスクに焼きつける

  お使いの機器に合った 転送速度を指定してください。この例は 4倍速CDRのも
  のです。あなたのドライブは 標準速や 2倍速かもしれません。

       cdrecord -v speed=4 dev=0,0 /tmp/redhat.img

  (訳者注)

  XCDroast は ブータブルCDイメージの 作成をサポートしていないだけなので
  mkisofs で作成したブータブルCDイメージを XCDroast を使って焼き付けるこ
  とはできます。

  7.  CD からのインストール

  CDからインストールするには、まず、インストール起動ディスクを作成する
  必要があります。
  重要 -
  新しくて、元気な MS-DOS フォーマットされたディスクを使ってください。古
  い、くたびれたディスクはインストール中に 思わぬトラブルを引き起こすか
  もしれません。

  Linux システム上なら、 dd コマンドを用いて、起動ディスクを作成できま
  す。-

       dd if=/mnt/cdrom/images/boot.img of=/dev/fd0 bs=1440k

  DOS やWindows-9x 上で 起動ディスクを作成するには、RAWRITE.EXE というプ
  ログラムが必要です。このプログラムは、CD の dosutils ディレクトリに
  入っています。

  インストール(またはアップグレード)するマシンをシャットダウンし、 boot
  ディスクと あなたの 焼いたCD を挿入して、マシンを FD から起動してくだ
  さい。インストール作業について、より詳細は CD 上の doc/HOWTO ディレク
  トリなどにある Installation-HOWTO 、 bootdisk-HOWTO などのドキュメント
  を参照してください。

  8.  このドキュメントについて

  このドキュメントの最新版のSGMLソースは
   から入手できます。

  8.1.  関連するドキュメント

  Ed Schlunder 氏 (zilym@asu.edu) は ローカルディスク上に 作成した Red
  Hat Linux ディストリビューションのミラーの ファイルサイズ、ファイル
  名、パーミッション、シンボリックリンクと 、 RedHat 公式 FTP での "ls
  -lNR" の結果との整合をチェックする fix-rhcd というツールを開発しまし
  た。どんな些細な パーミッションの不整合があっても、ls の結果に従って修
  正されます。 fix-rhcd のホームページ
   をご覧ください。

  8.2.  謝辞

  貴重な情報をくださった次の人々に感謝します -

  o  Lars Christensen 

  o  Thomas Duffy 

  o  Dawn Endico 

  o  Seva 

  9.  免責事項

  While the given information in this document is believed to be
  correct, the authors assume no responsibility whatsoever for any
  damage to hardware and/or software, or any loss of data resulting from
  the procedures outlined in this document.

  この文書の中の情報は正確なものと思っていますが、ここに記載された作業に
  起因する、ソフトウェア/ハードウェアに対するいかなる損害、およびデータ
  の損失について、著者たちはいっさいの責任を負いません。

  10.  付録 - 用語集

     RockRidge エクステンション
        ISO 9660 の拡張仕様で、 8+3 文字を越えた長いファイル名、シンボ
        リックリンクなどを記録することができる。ほとんどの UNIX システム
        で サポートされている。

     Joliet エクステンション
        Microsoft が提唱するISO 9660 拡張仕様。64文字までの長いファイル
        名をサポート。 Windows95 および NT4.0以降で読み込むことができ
        る。

     TRANS.TBL ファイル
        RockRidge エクステンションに対応していないシステ
        ム(Windows,DOS等)上でも元のファイル名を知ることができるよう、長
        いファイル名と元のファイル名との対応が書かれているファイル。

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